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自己破産
実は私は、2年前に自己破産をしました。
私は会社経営をしており、取引先の社長の連帯保証人になっていました。
そのようなことは珍しいことではありませんでした。
私どものような小さな個人経営の会社では、資金融資のための連帯保証人になることはお互いさまでした。
お互いに「絶対に迷惑はかけないから」ということが前提となっており、『万が一』のことなど考えることもありませんでした。
私が連帯保証人になった会社からは仕事を受注することもあり、また年齢的にも上下関係があったため、頼まれれば書類に記入をし判を押すしかありませんでした。
しかし連帯保証人になって1年で会社が倒産し、社長は姿をくらませました。
連帯保証人になっていた金融機関から私のところに請求がありましたが、一括請求を求めるもので私には到底支払うことなどできませんでした。
弁護士に依頼をして債権者と交渉をし分割払いが認められましたが、月々の返済は30万円を超える金額になってしまったのです。
私の会社にも借金はありました。
私個人の借金もありました。
返済のために仕事を取り、寝る間も惜しんで利益を上げました。
しかしどこをどう頑張っても返済を継続して行うことができず、私は全てを放棄するように自己破産をしたのです。
会社は倒産しました。
身も心も疲れ果てていたのです。
やり直したい思い
従業員にも迷惑をかけてしまいました。
ずっとお世話になっていた銀行にも、顔向けすることができませんでした。
家も車も回収されてしまい、家族も妻の実家に身を寄せていました。
悲痛な思いで毎日を過ごし、収入もなく、心も落ち着かない日々でした。
そんなある日、妻から連絡があったのです。
離婚の申し出でした。
「このままでは未来が見えない。これ以上一緒に生きていく気持ちになれない。私は人生のやり直しをしたい」
と言われました。
その言葉は、私の心の底に眠っていた思いを奮い立たせたのです。
もう一度、会社を立ち上げよう。
そして家族を呼び寄せ、いずれ従業員にも戻ってきてほしい。
そう考えると、居ても立っても居られませんでした。
街金との出会い
しかし私は自己破産をした身です。
銀行でも消費者金融でも、お金の貸し付けをしてもらうことはできません。
そんなとき街金を知ったのです。
最初は闇金じゃないかと思って申し込みを躊躇していましたが、店舗の前まで行って様子を伺い、中から出てきたご主人を見て申し込みを決めました。
私は自己破産をしたときの悔しさや、もう一度会社を立ち上げたい思いや、家族や従業員に対する思いを街金のご主人に全て話しました。
いくつかの質問もされ、私は具体的な計画も話しました。
絶対に成功させたいという思い。
あのとき連帯保証人になっていなければ順調だった経営、しかし全てが自分の責任であることも、それが全て学びになったことも、私は勢いに任せて熱く語っていたのです。
街金のご主人は、私に50万円を融資して下さいました。
一人で始めるには十分な金額でした。
銀行でも消費者金融でも借り入れすることが不可能な私に、50万円ものお金を貸してくださったのです。
街金という存在のメリットを感じずにはいられませんでした。
有り難さのあまり、私は膝に頭をつける程頭を下げました。
会社の立ち上げ
一人で始めた新しい会社は思った以上に経営が大変ですが、それでも生甲斐を感じて頑張ることができています。
まだ従業員に戻ってもらえるほど利益をあげられていませんが、家族は戻ってきてくれました。
街金への返済は欠かしていません。
毎月、振り込みでいいと言われるのですが、報告がてら店舗を訪ねています。
私の成功を一緒に喜んでくれているようで、私にとって励みにもなっています。
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